イギリスの政局予想の賭け活況=「年内退陣」に殺到、中止も

ギャンブル大国として知られる英国で、欧州連合(EU)からの離脱合意をめぐってメイ首相が与野党から批判を浴びる中、政局を予想する賭けがにわかに活況を呈している。

相次ぐ閣僚の辞任と与党内の「メイ降ろし」の動きを受け、首相の年内退陣に賭け金が殺到し、賭け自体を取りやめるブックメーカーも出ている。

ブックメーカー比較サイトによると、首相の辞任時期をめぐる予想では、離脱合意以降、賭け金の約82%が「2018年中」に向けられたという。

大手ウィリアムヒルは15日、首相の年内退陣のオッズ(賭け率)を離脱合意前の7倍前後から1.33倍に大幅に引き下げた。
その後2.75倍に引き上げたものの、16日午後になって賭け自体を中止した。広報担当者はロイター通信に「先行きの予想が困難で、適切なオッズを設定できないと判断した」と説明した。別の大手ラドブロークスは17日昼時点で2.75倍としている。

後継首相の予想もにぎわっている。ウィリアムヒルでは最有力候補は最大野党・労働党のコービン党首で、オッズは5倍。与党・保守党のジョンソン前外相とラーブ前EU離脱担当相が7倍で続いた。ジョンソン、ラーブ両氏はいずれもメイ政権の重要閣僚だったが、首相方針に反発して辞任している。 

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